日和見菌とは?どんな菌なのか?
人間の腸内には、「善玉菌」と「悪玉菌」が存在することは有名です。善玉菌と悪玉菌の存在については、知っている人が多いと思いますが、さらに、腸内には、「日和見菌(ひよりみきん)」という菌も存在します。
実は、人間の腸内では、善玉菌や悪玉菌と比較すると、圧倒的に日和見菌の数が多いのです。
日和見菌とは何か?
日和見菌とは、日和見(ひよりみ)と言った意味を持つ菌です。日和見とは、有利な方につくという意味です。この為、日和見菌は、善玉菌でも悪玉菌でもない菌です。
さらに、日和見菌の特徴は、善玉菌と悪玉菌のどちらの見方にもなると言うのが、一番の特徴です。つまり、腸内環境が善玉菌が優位になると善玉菌と同じ働きをします。
しかし、腸内環境が悪玉菌が有利になっている場合には、日和見菌は、悪玉菌と同じように働きます。
この為、日和見菌をいかに見方につけて善玉菌を優位に働かせるのか?と言った点が腸内環境を改善する為には重要になります。
腸内環境の菌のバランス、割合とは?
腸内にいる腸内細菌は、大きく分類すると、下記の3種類です。
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌
このように「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌」の3種類の菌が腸内にはありますが、その割合というのは、善玉菌が30%、悪玉菌が10%、日和見菌が60%と言ったようなバランスが理想的だと言われています。
日和見菌は、上記の通りに、腸内細菌の半数以上も占めています。さらに、善玉菌が優位になると腸内細菌の90%が善玉菌として働くことになります。
このように、腸内環境の改善を目指す場合には、善玉菌や悪玉菌が注目を集めますが、日和見菌についても意識しておく必要があります。
悪玉菌が優位になると日和見菌は危険
日和見菌と言った名前の通り、日和見菌は、善玉菌にも悪玉菌にも見方をする特徴があります。この為、もしも、腸内環境が悪化して、悪玉菌が優位な状態になっていると、日和見菌が悪玉菌と一緒に働くことになるので、腸内環境が一気に悪化することになります。
具体的に悪玉菌が腸内細菌の10%であったとしても、残り60%の日和見菌が悪玉菌に傾くと、腸内細菌の70%が悪玉菌として働くことになります。(※善玉菌と悪玉菌の割合など、細かい点は無視して説明しています。)
このように日和見菌は、善玉菌と一緒に働けばいいのですが、悪玉菌と一緒になると悪さをするので注意が必要です。
日和見菌の種類とは?
日和見菌にもいくつかの種類があります。
具体的な日和見菌の種類としては、下記のようなモノがあります。
- バクテロイデス
- ユウバクテリウム
- 嫌気性連鎖球菌
- 大腸菌(無毒株)
- 連鎖球菌
以上のように、日和見菌にも色々な種類があります。腸内環境を改善する為には、日和見菌をいかに有効活用できるのかが重要になります。